「生涯現役」なんて絵空物語

修行風景=穴埋め働き編=その8

『日経ビジネス』に、《「長生き」という憂鬱~人生100年時代の正しい老後設計》と題した記事が連載されている。そのひとつが「シニア労働力の幻想 現場の本音『正直、足手まとい』」。

記事によれば、成功しているのは3~4割程度であるという。シニアの就業コンサルタントの話である。

そもそも「生涯現役」とのキャッチは、「欲しがりません勝つまでは」式の大本営用語と見るのが無難。それに、掲載誌からして、ビジネス上の観点が貫かれている。

そもそも、定年という「年齢を理由とする雇用差別」制度――世界でもまれ――は、「現役時代に頑張れば晴れてのゴールが待っていますよ」という、勤労意欲賞揚を趣旨とした日本型終身雇用制度の主柱の一本だったはず。

それが、終身雇用も昔話、定年も無期延期となっても、「足手まとい」が6~7割程度なら、上出来ではないか。

それより、この3~4割にも、6~7割にも陥らない極意がある。

若者は、「就活」に走らされない気概を磨くこと。

シニアは、「本人ファースト」の「死ぬまで働き」をエンジョイすること。

 

 

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