住宅調査企業Domain Group の調査によると、2016年1月~3月四半期の住宅・アパート価格の中央値は、シドニーで前四半期からさらに下降し、住宅価格は、ふたたび百万ドル以下となりました(下表参照)。
四半期間変動率は、全国の各州首都でも、住宅価格は、メルボルンとホバートを除くいずれ都市でも下落をしめしています。また、アパート価格では、値上がりした都市はなく、前四半期には4州首都でまだ値上がりをみせていたものが、今期では、供給過剰や住宅ローン条件の引き締めをなどを原因として、全面的な値下がり状況へと変じてきています。
業界筋が語るところでは、「住宅価格の見通しは引き続き弱含みで、これは、値上がりに苦闘してきた初めての住宅購入者にはよい状況である」。
初住宅購入者にとってさらに良いニュースは、外国人購入者の後退です。ナショナル・オーストラリア銀行によれば、海外購入者への融資条件の引き締めにより、その購入数は2年半前の水準に下がっています。
同銀行のデータによれは、2014年9月のピーク時に、全国の新築住宅の海外購入者の割合は16.8パーセントであったものが、直近では11.8パーセントまで下がっています。
(資料出所:21 April 2016, Australian Financial Review)