オーストラリア・プロパティー・モニターの調査によると、オーストラリア各州都の住宅価格の中間値は、7-9月の四半期で、シドニーの引き続く上昇がめだっています。全国平均で、同期の戸建住宅の上昇率は2.2パーセント上昇して574,846ドル(5,389万円)であったのに対し、シドニーのそれは、4.2パーセントで722,718ドル(6,775万円)と、同調査で初めて、70万ドルの大台を超えました。
グラフが示すように、このシドニーの戸建住宅(黒色)の上昇率は、この三か月で4.2パーセント、一年間では11.6パーセントでした。そのアパート(水色)の上昇率は、戸建住宅よりは低率ですが、他の都市より顕著な上昇となっています。
また、同調査による戸建住宅価格の過去の変化は、以下のグラフのようになっています。
なお、このグラフの最新値は、 2013年6月30日現在のもので、それぞれの値は、高いものから順に、以下のとおりです。
シドニー 690,064ドル(7,420万円)
ダーウィン 640,665ドル(6,888万円)
パース 584,487ドル(6,284万円)
キャンベラ 576,248ドル(6,196万円)
メルボルン 553,447ドル(5,951万円)
ブリスベーン 440,454ドル(4,736万円)
アデレイド 435,153ドル(4,679万円)
ホバート 317,659ドル(3,415万円)
土地価格の値上がりから、供給不足を示してきたシドニーのアパート市場は、この12か月間に10パーセント近い値上がりを示し、投資の面でも、魅力のある対象となりつつあります。
ことに、その需要を強めている要素は、若い世代が市内部の物件を求める傾向、アパート生活になじんだアジアからの移民者、そして、上記のような、ダウンサイジングを計画するベビーブーマーの動向です。
下表は、9月30日時点での、各都市のアパートの中間価格と過去12か月の価格変動、そして、現在の投資利回りを表したものです。(注記;統計出所の違いから、上グラフとの間で変動数値に違いがある)
現在、オーストラリアの政策金利は史上最低の2.5パーセントで、住宅投資用ローン利率は4.5-6パーセントとなっていて、こうした市場が投資対象としての魅力を増してきています。
資料出所:24 and 30 Oct. 2013, Australian Financial Review, および、Australian Property Monitors のサイトより。