NAB銀行の四半期不動産調査によると、今年第三四半期(7-9月)、賃貸利益率の縮小の中でさえ、住宅価格の高騰に陰りはなく、特に新築物件に対する外国人による購買熱は著しい増加を見せています。
同銀行の主任エコノミストは、「全体の動向に変化はないものの、地域による違いがある。人気の強さでは、クイーンズランド州がビクトリア州をぬき、南オーストラリア州と北部準州では大きく回復、西オーストラリア州はいまだに顕著な低迷にある」と語っています。
海外からの投資はビクトリア州が突出しており、同州の地位を押し上げています。海外からの購入は、全国平均で6件に1件の割合ですが、同州では4件に1件となっています。
第三四半期、「外国人による新築物件の購入は、全体の16.8パーセントつまり6件に1件の割合でしたが、昨年は10パーセントをわずかに超える程度だった」と同主任エコノミストは言います。
「外国人購入者は、すべての州でいっそう活発な動きを示し、ことにビクトリア州では、その全体に占める割合が24.8パーセント、4件に1件にまでおよんでいると推定されている」。
同エコノミストは、失業率の上昇から、今後の住宅価格の上昇は鎮静に向かうだろうとみています。
その予測では、平均住宅価格の伸びは、2015年9月までにおよそ4パーセント、2016年9月までは2パーセントとしています。
「ブリスベンとシドニーが市場を先導し、それにメルボルンとアデレードが続き、パースは低迷を続ける」と語っています。
(記事出所:15 October 2014, Australian Financial Review)