ドメイン・グループの調査(10月26日発表)によると、今年7-9月四半期の戸建住宅の中央値は、シドニーで直前四半期より2.7パーセント、メルボルンで同3.1パーセント上昇し(下表)、低金利、移民動向、そして地域経済の好調が反映したものと見られています。
一方、マイニングブームが去ったパースやダーウィンでは2パーセントを上回る下降、あるいは、地域経済の振るわないブリスベン、アデレード、ホバートでは1パーセント内外の微増減、そして、経済の影響のおよびにくい首都キャンベラの2.3パーセントの上昇と、「三つの速度」をもつ住宅価格状況を見せています。
同調査グループによると、シドニーやメルボルンの再上昇の動向は、低金利の持続によって、今年いっぱいは続くものと見ています。
一方、アパートの価格については、連邦準備銀行は去る10月14日、今後の低下を予想した警告を発し、すでに銀行の住宅ローン査定の引き締めが始まっており、売買契約の最終決着の長期化や、買い手の慎重姿勢が見られはじめていると、アパート市場動向への警戒感を表しています。