下記グラフのように、凄い変化が起こりつつあります。今年1月を谷底に、このわずか二か月間で、どの部門も、2倍、3倍の伸びです。そして、これだけの大きな全面的変化がこんな短期間に生じるとは、いわゆる自然増で起こったものとは考えられません。その要因は、この規模やタイミングから判断して、昨年末以来のAIの急速な普及しか考えられません。それにより、当『両生歩き』のようなマイナーなサイトでも、より広い読者による発見と閲覧が可能になってきているということのようなのです。いうなれば、〈AI読者〉の出現です。
3月の一日平均訪問者数(グラフ中の赤線)は 2,695人と、2月の 1,574人――1月から26パーセント増――からさらに1,121人、75パーセント増で、もはやネット環境が根本的に変化した結果とも形容できる、隔世の感ある変化です。
ひとことで言って、読者とサイトを結び付ける、これまでのようなキーワードによる偶然的可能性の時代はもう終わり、意味内容のターゲットを定めた精密な発見可能性の拡大です。換言すれば、孤立していた読者と著者の双方が、ぼう大な情報の大海の中でも出会えやすくなる、新たな環境の整備です。
この3月の結果は、こうした前例のない環境変化のもとでの結果と判断されますが、まだそうした新環境の内実がよくつかめていません。そこで今回の分析レポートは、個々の部門についての詳細分析に立ち入ることは控え、まずは全体状況の報告にとどめます。
ただ、こうした全面増の中で、ほとんど変化していないのが、「2013年以前論考」「エソテリック2部作」そして「2項合計」の3部門で、いずれも比較的古い記事と英訳版に当たるものです。もしこうした特徴が当を得ているとすると、稼働はじめたAIの機能も、まだ、最近のしかも国内記事に限られているということかも知れません。
その中で一件、注目しておきたい項目があります。それは、今回より上のグラフに新たに加えた「日本エソテリック論」(黄緑色点線)です。この項目は、数値的には「両生空間2020- 」(黄緑色線)の部門に含まれている細分項目ですが、このひと月、単独項目として急速に伸びているため、特に取り上げてあります。
ともあれ、今回のレポートは、とりあえず、こうした驚異的なAI変化を歓迎する基本姿勢でのぞみました。
今後、事態の進展を見つつ、この新環境の受け止め方を含め、慎重な対応をしてゆきたいと考えています。