このごろ、次第にいかんともし難くなってきているのが、指先の細かい作業です。
まだ、手先が震えるというほどまでにはなっていませんが、店の仕事をしていて、困ってしまいます。
メニューのなかで、「あぶりサーモンロール」という巻寿司があります。裏まきの河童巻きを芯に、薄切りにしたトロ身サーモンをかぶせてくるみ、わさびマヨネーズでトッピングしてあぶり、八つ切りにして盛り付け、最後にイクラの粒を飾ってサーブします。
この最後のイクラを飾る時に、この困難がおこるのです。
八つ切りの各ロール毎に二粒ほどのイクラをのせるのですが、以前ならさほどの難しさは感じませんでした。それがこのごろ、うまくのせにくくなってきているのです。
これは、努力や工夫でなんとかなる問題でなく、文字通り、どうしようもありません。白髪や老眼のように。