「人生三周目」の前夜中には明暗がある。その予告編第二号「〈心〉なき片手落ち」はその明部を描いているが、以下はその暗部での「のた打ち」である。

そこで想い起すのだが、12年8カ月前の2013年2月、私の「先頭ランナー」たるバエさんが82歳で亡くなった。生前、そのバエさんがよく口にしていた、「八十の坂を越えるのがどんなに大変か」との言葉がある。そのバエさんがなんとか越えた「八十の坂」を、私はいま、あえぎあえぎ登っている。

その言葉を最初に聞いたのは、その数年前、私がまだ60歳半ばの頃だ。確か、彼が合わない入歯に難儀し、そう嘆いていた時だ。ただ当時私は、「八十」と聞いても数上の開きの問題くらいにしか考えず、その意味についてははかりえなかった。

以下は、今まさに自分がこの「八十の坂越え」を試みている話となるのだが、ことにこの数日(別掲日誌参照)に起こってきた予期せぬ出来事である。 詳細記事

10月7日〈火

今日は、何か気分がもやもやし、なにやら理由もなくイライラもする。そこでいつものドラッグ効果を期待して運動にでる。幸い、天気も曇り勝ちで暑くもなくてはじり向き。そこで調子をみながら距離を伸ばし、10キロを完走した。タイムは1時間28分01秒で並だったが、その効果はてきめんで、事後は爽快感をえられた。

さてその後なのだが、案の定、夕食後は眠くてたまらず、9時過ぎにひとまずベッドに入る。だが、1時間ほどで、なぜかライオンに襲われるという、悪い夢で覚まされる。それでもう目が冴えてしまって、いやな気分がぶり返す。もんもんとしながら、ふと、足の疲れに気が向く。つるまではしないのだが、さすがに10キロの余韻が体に残っている。 詳細記事