朝、ジョンが通学に出る玄関先でのことです。
こちらでは「キンディー」と呼ばれる、小学校一年生になる前のゼロ年生(普通5歳)。就学準備のために、小学校に併設されているその「K」に出かけるところです。
出かける彼を見送ろうと、朝日の陽だまりとなっているドア口に立っていた私に、しゃがみこんで床下を指さした彼が何か言っています・・・。
・・・・?。
それが私には「パイダネ」としか聞こえません。
「パイ・ダネ?」と聞き返しましたが、相変わらず、「パイダネ」と帰ってきます。
何のことかと不思議に思って、彼の指さす先をみました。するとそこに、小さな蜘蛛の巣が張られていました。
そこでやっと、彼が言っていることが分かったわけです。
「パイダネ」とは、私たちの言う「スパイダー・ネット」のこと。
二月末の通学開始以来、もう、すっかりと本場仕込みの英語が耳になじんだ彼にとって、それは「スパイダー・ネット」ではなかったのでした。
これからどんどん、彼の英語は「パイダネ」式になって行くでしょう。