QL-Day 104(2019年4月7日〈日〉)

日本という国は、本当に借金の好きな国だ。それは、先の世代に膨大な借金を残す国家財政ばかりではない。人々は、自分の将来の健康を前借りして現役時代に投入し切ってしまい、退職後に残っている体力も意欲も、もはや尽き果てているばかりか、その付けというべき、さまざまな「生活習慣病」に悩まされることとなる。「生活習慣病」と言えば、いかにもその本人の落ち度と聞こえる。だが、そうした欠陥行動を習慣化させているのは、それを強いる社会があるからだ。ことに、労働慣行の劣悪さはその極みだ。定年延長と言えば、これも聞こえはよいが、限界をぎりぎりにまで延ばして、なお働かざるを得ない現実にさらされているということだ。まるで、退職後は、ヨレヨレであって当然とでも言うかのように。 詳細記事